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『吉野裕子全集 第一巻』

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古代日本の信仰は太陽の東西の軸であり、そこへ中国から十二支十干陰陽五行思想が入り、奈良朝で古代呪術が確立された。それは、朝廷の儀式や民衆の風習にのこり、現在にいたるまで、日本を根底から支配している、ということである。

カレンダーに毎日、仏滅、大安、友引、先勝、などかかれており、さらに壬丑、甲辰、などと暦がある。カレンダーはだいたいどの家にも貼られており、まいにちその言葉を人々は見て生活をしているはずである。その言葉の意味は知らなくても、その言霊に影響を受けないはずはないと思う。
その意味を知らずに日々を生きていることが、なぜだかおかしく思えるのもあり、また先年から興味を持っていた宿神や胞衣などにもかかわりがあるため、近頃は少しずつその知識を得ようとしている。

今日2024.2.19は旧暦1/10で、仏滅、壬丑、五黄土星の日であり、さらに危宿、井宿、閉、雨水、天恩日、帰忌日、血忌日、などなど、であるようだ(アプリ「暦注カレンダーより」)。

わたしはこういうものを迷信だとは思わない。原始時代や古代は、とても厳しい時代だったに違いないと思う。カオスのなかにはなんらかの信仰、信心がなければ、人間は存続しなかっただろう、と思うからである。迷信どころか、根源であるのではないかと思う。もちろん、同時にそれは古く、重く、うっとうしいものでもあるが。。ただし、それが迷信にすぎない、自分はまったく関係ない、などとは決して言えないと思っている。

古代呪術は奈良で確立され、それがいまも、日本に続いている、、今、奈良に住んでいるが、なんとなく、自分が、心があまりふらふらとせず、根付いているような気がするのは、日本の暦、呪術というグリッドが整えられた土地であるからなのだろうか。

この吉野裕子という人は、50歳のときに民俗学研究を始めたというので、おどろきである。励みに私も頑張ろうと思う。

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